自暴自棄から破壊に走りκαταστροφή (カタストローフ) を羨望せし者が居る。
若い時分にはそんな思い付きが格好良いと自惚れる。
何も出來ないから壊すしかないのだ,と本人は謂ふだらう。
しかし破壊した後の残骸を見て,諦念を強くする愚か者で在つて欲しくない。
それなら自己を貶めて終わる馬鹿でしかないからだ。
そんな思ひを咄嗟に記したらかうなつた。
*
死ぬ程煩(うるさ)いと謂ふのなら、
もう何も言はない,
何もしない。
其れがお望みだろ。
云い度いことがあるなら,
直接言へ。
Feigling sagt immer geheim ein großes Wort.
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やらうと思へば
今からだつて
遅くはないし
今のお前なら自分本位に決して
出來る事だ。
なぜ挑戰しない?
Feigling fürchtet sich vor seinem echten Willen.
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壊したけりゃ
お好きなやうに!
でも一番大事なのは
壊す事ぢゃなくて
再建したり
復活する事だ!
Feigling hat keine Lust und Mut, das zu machen.
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【解答編】
厳しく残酷ではあるが,
遺した過去は覆らない。
破壊し度いと思っても
過ぎ去ったものは隠せるだけ
自分の記憶(おもい)に刻まれてる。
それを重荷と背負っても
来たる未来は変わらない。
否定し学ばず,隠して恐れ,
あきらめ未来を迎えても
何の利益があるだろう。
思い出し学び,後悔し自嘲(わら)い,
望みて迎える気持ちを持てば,
これから何が来ようとも,
いくらかましというものだ。