(原詩)Michael Kunze
Lieben heißt, manchmal loslassen können
Lieben heißt, manchmal von Geliebten sich trennen
Lieben heißt, nicht nach dem eignen Glück fragen
Lieben heißt, unter Tränen zu sagen:
Weit von hier fällt Gold von den Sternen
Du kannst es finden, da draußen
Wo noch keiner war
Sein heißt Werden, Leben heißt Lernen
Wenn du das Gold von den Sternen suchst
Musst du fort von zu Haus
Und nur auf dich gestellt
Allein hinaus in die Welt voll Gefahr
In die Welt voll Gefahr!
愛することは時に自分の手から解き放つこと
愛することは時に愛する人と別れること
愛することは自分だけの幸せを探さないこと
愛することは涙をこらえて語ること
遠い向こうではきら星から黄金が落ちてくる
あなたはきっと見つけられる,
誰もいない外の世界で
存在することは何かになること,生きることは何かを学ぶこと
きら星の黄金を探しに行きなさい。
家から出るのよ
自立しなさい
でも世界の向こうは危険がいっぱい
世界の向こうは危険がいっぱい
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履修者の学生さんで声楽を専攻している方が卒業発表で歌う歌の発音を指導して欲しいと聞きに来た。
これはその歌の一部である。ミュージカル「モーツァルト」より「星空より落ちてくる黄金」というナンバー。父親の保護のもとに言いなりに生きてきたモーツァルトに向かって,ヴァルトシュテッテン男爵夫人が自立して修行に行くことをたしなめた歌である。特に父レオポルトに向けて話したと思われる「愛とは…」の4行は二人の娘を持つ自分にとっても感慨深い。とても素晴らしい歌詞である。クンツェはこういう教養小説的なミュージカルが得意だ。この歌詞に印象深くステキな節を付けたリーヴァイもいい。
訳文は平易な口語にした。それが口説くように自立を促すのには効果があると思ったからだ。
この歌詞よろしく,優しい空間にじっと息を潜めていないで,自立して自分のなりたい者になるように頑張れ!と言いたい人が私にはいる。その人に捧げたい訳詞である。